鳥の声
2001/2/12
しろいおおきな石の夢
くろいおおきな森の願い
消えてなくなる滴の言葉
留まらない流れ
崩れる太陽
鳴き声はか細く
どこまでも響く
おおきさがなくなる
広さだけがふえる
砂粒の色
小枝の吐息
つながりは一つ
突き抜ける大木
嘆く大空
響く歌声
清(し)みわたり
だた 一直線に
ぶつかる音 砕ける音
歌声のように
あの一点は ただしろく
揺るぎなくしろく
もたげる首の 陰もしろく
遠くなってゆく声
水の色は淡く濁る
残る砂粒
砂金の呼び声
消えるのはだれ
きえるのは誰?
残るのはあしあと
細く刻まれたながれ
輝いていた記憶
届いていた余韻
乳白色の風
生温い思い出
消えていった記憶
届かない言葉
か細く響く 鳥の声
うすく広がる 鳥の声
言霊へ